僕は
この弟に対して

兄らしいことをして
やれなかった気がする・・・


最後に
取っ組み合い
ケンカ
したのはいつだったかなあ?


多分、中学生の頃かな?

でも
結果ははっきり覚えている

僕が負けた・・・ 

後のケンカの話

この時
なぜか弟に激しくイラついていた!


僕から
彼につかみかかった!!!!


相手も
同じ気分だったのだろうか?


勝負は1分にも満たなかった

  
  

僕が
弟に組み敷かれた・・・

いわゆる
マウントをとれられた。


野生動物のみたいに
そこでケンカは終わった・・・


僕は
ふてくされるように
その場を去った。


それ以降
弟とは力によるケンカをしていない。  

弟になうものがなくなった。

卒業式の日。


僕は
完全無欠の状態で帰宅する。

後輩たちと名残惜しそうに
卒業の余韻に浸る友人たちを
横目で見ながら・・・


弟は
何かしらが失われた状態で
帰ってくる。

ボタンであったり
ブレザーそのものがなくなったり。
   

将棋でも
負けるようになり

ゲームも上手い!


大学には同時に入学。

しかも
弟の方がレベルが高いところにね。


彼の方が先に就職した・・・

もちろん結婚も

そして子どもの誕生・・・

僕より
人生の先をいっている。

一体
どっちが兄なんだろう?  

雪の人式の日のこと

唯一
兄らしいことができたのは
彼の成人式の日。


確か
雪が降っていたような気がする。


僕は
そんな晴れかな式には
参加できなかった。

二浪中だったから・・・


我が家に
彼の友人たちが集まり
談笑していた。

それが一段落し
飲み会の会場に移る時


コート貸してよ!

と弟に言われた。

彼以外はみんな着ていた。
寒かったから。


9800円で買った
一張羅の薄っぺらいロングコート
喜んで貸した。

それぐらいかな・・・
 

彼の兄である!

と自信を持って
言える日が来ることを信じたい!

第四八段

作:帰ってきた兼好法師 
Twitter:@Kenkohoshi_R

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