新聞を読んでいて
自分の間違いに気が付いた。

大学生の頃の話。

それまでずっと勘違いしていたのだ。

正しくは

なぜ
土ではなく玉なのでしょうか?

和氏の

(へき)は古代中国で祭祀用あるいは威信財として使われた玉器。 多くは軟玉から作られた。 形状は円盤状で、中心に円孔を持つ。

ウィキペディア

簡単に言えばお宝のことです。

こんなエピソードがある。

和(か)という人が
楚という国に住んでいた。

彼は山の中で美しい原石を
見つけ楚国の王に献上した。

しかし
その家臣が「ただの石ころ」と鑑定する。

怒った王は和の左足を切断する。

次の王が即位すると
また和はその石を再び献上する。

しかし結果は同じ。
今度は右足を切断される。

和は絶望し
山の中でずっと泣き続けた。

その噂を知った
新しい王が和のもとに家臣を派遣する。

和はこう言った。

「素晴らしい玉を見つけたのに
 ウソつきとされたことが無念なのです!」

その事情を聞いた王は
実際にその原石を磨かせてみた。

すると本当に美しい玉が現れた。

王は
それを「和氏の璧」と
名付け楚国の宝になった。

和氏の璧は
やがて趙国の王の手に渡る。

秦国の王が
どうしてもそれが欲しくなり

こんなことを提案する。

しかし
秦国はウソつきで有名な国。

絶対にダマされる。

かと言って
無視したら攻められてしまう。

秦の方が趙より強大な国だったからだ。

秦国へ使者として
選ばれたのが藺相如(りんしょうじょ)。

彼は趙王にこう言う。

璧を完(まっと)うして帰らん

秦王が約束を破った場合
璧を無傷で趙国に持って帰ります。
という意味。


秦王と対面しする藺相如。

「和氏の璧」を秦王に渡す。

しかし
秦王からは15の城を譲る
意思は全く感じられなかった。

すると彼は

秦王はその傷の場所を
教えてもらうために璧を彼に返す。


「ウソつき秦王め!
 こうなったら・・・・

秦王が狼狽している隙を見て
部下に「璧を趙国に持って帰れ」と命令。

こうして「和氏の璧」は
無傷で趙に戻ってきたのであった。

秦王に無礼な振る舞いをした
藺相如であったが無事趙へ帰国できた。

「彼を殺しても
 もう璧は手に入らない・・・」

「ならば趙に恩を売った方が得策だ!」


そう秦王は考えたのだ。

これが「完璧」という
言葉ができたエピソードです。

なぜ「璧」が
土ではなく玉である理由が
理解して頂けたと思います。

このような話を生徒に紹介できれば
漢字に少しは興味を持ってもらえると
思うのですがなかなか難しいですね・・・

でも
これでもう完璧は完璧ですね!

作:帰ってきた兼好法師 
Twitter:@Kenkohoshi_R

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