かつての同僚AとB。

Aは僕の親友でした。

Bの第一印象は最悪。
大っ嫌いだったのです。

でもBへの感情は
やがて同情に変わり
そして羨望になったという不思議な話。

ケツメイシ「さくら」

YouTubeを見ていたら
ケツメイシ「さくら」2021年ver.
たまたま見つけたのです。

視聴しました。

今の時代にマッチしたMVに
仕上がっていました。

それが終わると
次の動画が流れますよね。

それが何と
発売された当初のMVでした。

あれから
もう16年が経っています。

でも
当時の記憶が舞い戻ったのです。

思い出いMV

友人AとこのMVを
僕の部屋で見ていました。

「鈴木えみ、カワイイなあ~」

一本の満開の桜。

舞い散る花びらと鈴木えみ

ひらひらと輝いていました。

僕らが
このMVに惹かれたのは
それだけではなかったと思うのです。

萩原聖人演ずる主人公が
ひたむきに夢を追い、そして破れる物語。

僕らもそれぞれ夢を追っていました。

アルバイト塾講師としての自分は
仮の姿である!そう信じていたのです。

彼に自分自身の姿を
重ね合わせていたのかもしれませんね。

16年前の

20代最後の年でした。

将来のことなんて
考えていませんでしたね。

皆様はどうでしたか?

でも時々
ものすごく不安になる時があるのです。

30代になろうとしているのに
フリーターという立場に・・・


夢は作家になることでした。

ニート時代には
それなりには書いていたのです。

当時付き合っていた
彼女からの痛烈な批評
食らいフラれてしまいました。

それ以降
僕は書けなくなってしまったのです。

作家になると決意した時の
あの自信はどこから来たのでしょうね。

不思議というか
思い出す度に恥ずかしくなります。

僕の残な要求

新しい彼女が出来ました。

相変わらず一文字も書いていません。
仕事の忙しさを口実にして・・・

彼女に言ってしまったのです。
とんでもないことを!

俺がいつまで経っても書いていなかったら
書かなくていいの?って言って欲しい。
俺は多分キレると思う。
それでも言って欲しいんだ。
それを言ってくれなかったら別れるから!!


また書き始めるには
ものすごいエネルギーがいる。

それには
荒療治が必要な気がしたのです。

もちろん彼女は
僕の願いを叶えてくれませんでした。

当たり前ですよね。

彼を怒らせることを
言えるはずがないのです。


僕は作品を完成させるのが
怖かったのです。

自分の夢が終わる気がしました。

就職活動で
第1志望の会社に落ちた時のように。

だから叶うはずがないのです。

Aとの

Aは僕が住んでいた街に
引っ越してきました。

彼にとって
初めての一人暮らし。

ベッドが届くまで
余っていた僕の布団をAに貸しました。

Aの部屋に遊びに行った日のこと。

タイミング良く?
ゴキブリが出現したのです!!!

いや~ 驚きましたね。

Gが部屋の中にいる・・・

それだけで
何かいや~~~な気分になりませんか?

でも
その不快な時間は
あっという間に終わりました。

Aは何のためらいのなく
スリッパでそれを叩き潰したのです。

(すげえなあ…)と感心していたら

Aが意外なことを言いました。

「お前がいてくれて良かったよ!」

「一人だったら凹んでいたなあ」

「ゴキブリが出て笑えた!!!」

何か自分の存在価値を
認めてもらった気がしたのです。

不思議な

このMVを
もう一人の友人Bにも見せました。

Bが僕の部屋に上がり込んでいる。

出会った当初のことを思うと
信じられないことなのです。

だって彼の事が大っ嫌いだったから。

後輩くせに態度がふてぶてしい。

それが僕をイラつかせたのです。

説教するためのシ飲み

「奴を説教してやりますよ!」

「おお、バシッと言ってやれ!」

先輩たちも
腹に据えかねていたようなのです。

なぜ大嫌いな奴と
二人で飲もうと思ったのか?

その感情が今でも分かりません。

ボロクソに言ってやろう!
気合いはバッチリ入っていました。

でも
いざ本人を目の前にすると言えない・・・

彼を傷つけないように
やんわり言ったような気がします。
オブラートに包んで。

飲み終わった後
先輩からメールが来ました。

「お前、本当に説教したの?
 楽しかったってヤツが言っているぞ!」

全然、響いていない・・・

ん??待てよ・・・


よく考えてみると
僕もBとの飲みを楽しんでいたのです。

彼の生徒に対する
熱い想いを知ることができました。

ふてぶてしく
見えてしまうのは彼の素の姿であり

悪意が全くないことが分かったのです。

第一印象で彼は損をしてしまう
タイプだったのでしょう。

そして

「俺、一度も女性と
 付き合ったことがないんです!」


そのカミングアウトで
一気に同情モードになってしまいました。

酒癖がいB

それから
ちょくちょく彼は
僕の家に遊びにくるようになりました。

ただ酒癖の悪さには辟易しましたね。

「お前、いい加減帰れよ!」

「これ飲んだら帰りますから」

これを何度も繰り返すのです。

「今日は
 先輩のためにカクテル作ります!」

そう言うと
華麗にシェーカーを振り始めました。

(こいつ
 自分用のシェーカーを持っているのか!)

そう驚くと同時に
若干の怒りを覚えたのです。

僕はお酒が
あまり好きではありません。

それはBも知っているはずなのです。

(そういうとこなんだよ。
 お前が嫌われるのは!!!)

そう言いたくなるのを
ぐっと堪えたのでした。

でも
そんな不器用さが
嬉しかったのかもしれませんね。


いや記憶は美化されるもの。

早く帰ってくれ~~~

当時はそう念じ続けていたと
思います(笑)。

会社をビになったB

「いいすっね〜」

あのMVを見ながら
Bがそう言うのです。

(本当にいいと思ってんのかよ?)

そう思いながらも
共感してくれたことが
何だか心地良かったのです。


Bとの別れは突然でした。

彼は会社を
クビになってしまいました。

正確に言えば
契約を更新されなかったのです。

確かに
Bが担当しているクラスの
退塾者が多かったです。

本当に彼だけが原因なのか?

基礎クラスの退塾者は
多くなる傾向があるからです。

上司と
馬が合っていなかったのも
その理由の一つかもしれません。


その日
来客・生徒対応するための
カウンターでBは退職届を書いていました。

なんで、そんな場所で???
他の職員の目があるところで!


せめて面談室で・・・

Bの無念そうな
表情が今でも忘れられません。

当時は
その上司の判断に怒りを覚えたのです。

Aとの

Aは夢を諦めました。

でも
それを直接聞いた訳ではありません。

彼は塾講師を辞め
誰もが知る有名企業に就職したのです。

同じタイミングで
僕はこの会社で正社員になる
道を選びました。

僕に夢を諦めたという
感覚はありませんでした。
いつの間にか忘れてしまったのです。


同じ街に住んでいるのに
Aと会うことはありませんでした。

不思議なことに
たまたま会うことすらなかったですね。

結婚式の招待状が届いて
すでにAがこの街にいないことを
知りました。

僕はつ病になった

会社を休職することになりました。

無性に人恋しくなったのです。

Aに「飲もうよ」と誘ってみました。
うつ病になったことは隠して。

でも
色良い返事はもらえませんでした。

見捨てられた・・・

そう思ってしまったのです。

彼の世界に
もはや僕の居場所はないのだ・・・


何だか悲しくなりました。


あの頃
仕事帰りによく二人で飯を食っていたのに。

僕の日常の一部をAが占めていました。

でも
彼は夢を捨て安定を選びました。

そして僕から離れていったのです。

それは自分手な解釈

今となってはそう思えます。

僕だって彼に積極的に
会おうとしていなかったのです。

Aがこの街を去ったことを知っても

ふ~ん、そうなんだ・・・

その程度の感情しか
湧き上がらなかったと思います。

事実Aとは
彼の結婚式、知人の結婚式で2度会っただけ。

職場が違うというだけ
僕もAの存在感がなくなっていったのです。

お互い夢を目指し
同じ職場で戦っていたからこそ
Aとの絆が生まれたのかもしれません。

それがなくなってしまったのだから
当然の帰結なんです。

Aは支店長になっていました。

夢をえていたB

でも
Bは会いましょう!
返事をくれたのです。

ワクワクしすぎて
待ち合わせ場所に30分前に
着いてしまいました。

やがて彼がやってきました。

(あれ?さらに太った???)

(背が伸びた???)

でも
あの顔を見間違えるはずがありません。


しかし
僕の目の前を通り過ぎていきました。

ショックでしたよ。
10年ぶりの再会だったので

僕の外見はそんなに劣化したのかな?

そう感じてしまいました。

柱の前で僕を待っている
Bに声を掛けました。

「いや、人違いですよ~~」

そう明るく言われてしまいました。

やっちまった~~~

人違いって
めちゃくちゃ恥ずかしいですね。

世の中にはそっくりな人が3人いる!

それを身をもって知りましたよ。


その後すぐにBが到着。

やっぱり、あの頃のままでしたね。

向こうも気が付いてくれました。

未来に望を!

Bは学校の先生になっていました。

それが彼の夢だったのです。

会社をクビになって
採用試験の勉強をする時間が
確保できたのです。


人生って分かりませんね!

大嫌いだった人と
何十年ぶりに飲んでいるのです。

「あの時、俺は
 先輩に助けられたんです!」

僕が全く覚えていないことを
Bは話してくれたのです。

本当に些細なことだったと思います。

だって
また忘れてしまっているのですから(笑)。

でも自分の存在価値を
感じることができたのです。

教員という仕事を
本当に楽しんでいる彼の姿を見て
未来に明るさを感じたのです。


人生って本当に面白いですね。

クビになって夢を叶えるなんて!

大嫌いだった
Bに生きる希望をもらうなんて!


もしかしたら
AとあのMVを「懐かしいなあ…」

そう言いながら
見る日が来るかもしれませんね。


♪花びら舞い散る 記憶舞い戻る

ケツメイシ「さくら」の
その歌詞によって僕は・・・

16年前の自分に出会えました。

作:帰ってきた兼好法師
Twitter:@Kenkohoshi_R


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ケツメイシ「さくら」MV

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