
こんな恐怖を味わう心配がなくなった。
だって
毎日が休みだから・・・(笑)
今まで
見えなかった景色に気づく。
リビングで座る位置を変えた。
こっからだと、こんな風に見えるんだ!
ベッドの上に立ってみた。
えっ!こんなとこに窓あったの?
ここに住んで三年目なのに・・・
まだ
2LDKに一人で住んでいる。
この部屋への引っ越しは
僕に幸せをもたらしてくるはずだった・・・
東京で桜の開花宣言!
近くの公園に行ってみた。
小高い丘一面に桜の木がびっしりあるのに
一輪も咲いていなかった。
ヤラレタ~~~
でも、いいや。
ここに来るのに20分歩いたから。
いい運動になったよ。
今の僕には心に余裕がある。
何事もポジティブに考えるようにしている。
翌日、また公園に行った。
咲いていた。

何本かの木に 2、3輪だったけど。
たった1日・・・
の変化に見えたけど
桜は静かに
咲く準備を進めていた!
ずっと
同じ状態であり続けるわけがないんだ。
まさに無常。
ココロがZOZOっとした。
昨日のゼロが突然輝いてきた。
やはり行って良かった。
ムダではなかった。
そして
僕には欲が出てしまった。
すべての木が満開になるのを見よう。
毎日通った。
でも
見ることはできなかった。
あと、ちょっとで満開だ・・・
その翌日
すでに1本が葉桜に変わろうとしていた。

そりゃ、そうだよ。
桜は僕の想いなんて知らないんだから。
1本、1本が周りのことなんて気にせず
自分の使命を果たそうとしているのだから。
その純粋さが
僕の心を澄ませてくれたのか。
徒然草の一節を思い出す。
『花はさかりに
月はくまなきのみを見るものかは 』

あの頃、寝るのがイヤだった。
明日になれば
また同じ1日が始まるだけだから・・・
でも、今分かった。
1日として
同じ日がないことを。
だから
僕は、なるべく外に出る。
近所の人は
奇異に思っているかもしれない。
おっさんが
平日ブラブラしているのだから・・・
少しは気になるけど大したことはない。
今日は
どんなものに出会えるのだろうか?
そのワクワクの方が大事なんだ!
僕は
つぼみのまま終わりたくない。
だから

作:帰ってきた兼好法師
Twitter:@Kenkohoshi_R