
『覆水盆に返らず』広辞苑に載っている意外な意味
そういう意味で
使っている方が多いと思います。
もちろん
間違いではありません。
僕もずっと
その意味しか知りませんでした。
塾講師をして
初めて本来の意味を知ったです。
では
辞書で調べてみましょう。
【覆水盆に返らず】
広辞苑 第七版
①いったん離別した夫婦の仲は元通りにはならないことをいう。
②転じて、一度してしまったことは、取り返しがつかないことにいう。
意外でしたか?
どうして
①のような意味になったのか?
実は
これには由来があるのです。

『覆水盆に返らず』そのエピソードを紹介!
中国で働きもせず
勉強ばかりしている男がいた。
そんな彼に愛想が尽きた妻は
家を出ていった。
やがて
彼の努力が実を結び
王様のアドバイザーになった。
すると元妻が訪ねてきた。
女「やり直しましょう」
男「では
お盆に水を入れ
ここまで持って来なさい」
彼女は言われた通りにした。
男「その水を地面に、こぼしなさい」
また、彼女は言われた通りにした。
男「その水を、お盆に戻しなさい」
女「そんなこと、できる訳ないでしょ」
男「そうだろう。
君と私の関係もそれと同じなんだよ」
確かに
そうかもしれませんね。
僕は元カノと
ヨリを戻そうして
後悔した記憶があります(笑)。
『覆水盆に返らず』のエピソードに登場した男は『封神演義』にも登場した、あの男!
その男の名は呂尚
太公望という呼び名も有名。
封神演義にも登場する人物です。
太公望と言えば『釣り師』の代名詞。

なぜ、そうなったのか?
また簡単に説明しましょう。
川で釣りをしていた呂尚。
でも、その状況は?というと
なんと彼は釣り針をつけず
毎日釣り糸を垂らしていたのだ。
ヤバイ奴がいる・・・
その姿を見た人々は陰口をたたく。
その噂を聞きつけた
周の文王がやってくる。
文王が聞く。
「どうですか?釣れますか?」
呂尚が答える。
「大物がたった今釣れました!」
大物とは文王のこと。
この釣りは文王を呼び寄せるための
呂尚の作戦だったのだ。
文王は彼を
「只者ではない」と見抜き家来にした。
そんなエピソードから
太公望は『釣り師』の代名詞となった。
今回紹介した話は
後世の人が呂尚を神格化するために
創作した可能性が高いです。
実は
これも故事成語なのです。
実は『完璧』も故事成語。その由来があるのです。
大学生時代のある日。
新聞の投書欄を見ていました。
私は『かんぺき』を、ずっと『完壁』と書いていました‥‥

僕もずっとそう書いていた・・・

完璧
なぜ「土」ではなく「玉」なのか?
その由来を知れば理由が分かります。
そして「敷居が高い」も
みなさんが理解しているとは
違うかもしれませんよ。
作:帰ってきた兼好法師
Twitter:@Kenkohoshi_R
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