れという感情がなくなりつつある。

「そんな事をしたらバチが当たるよ」


このセリフをあまり耳にしなくなった。

気のせいかな・・・

僕は父をれた・・・

僕にとっての
畏れの対象は
間違いなくであった。


父がいるだけで
家にある種の緊張感が漂う。

そして
出張でいなくなった時の解放感。


僕は
父によって理不尽さとの
付き合い方を学んだ気がする。   

父との相撲

よく父は言っていた。

俺に腕相撲で買ったら5千円やる!

子どもにとっての5千円は大金である。

なにがなんでも勝ちたかった!!!!


何度も挑んだ。

全く歯が立たなかった。

でも
僕は成長する。 

父はいていく・・・

勝負の時間は長くなっていく。

そして
運命の日を迎えた・・・

レディ~ 

ゴー

僕はその瞬間

分かってしまったんだ。


(勝てる・・・)


でも僕は負けた。 

わざとけたんだ・・・

そして
二度と父と腕相撲はしない
と心の中で誓った。


なんでだろう!!

5千円もらえるチャンスだったのに。

あんなに憎らしい父に恥辱を与える

好機を自ら放棄した・・・  

これがれというものか!

父は侵してはならないものなのか。

でも
結果として父は
もっと大きな辱めを受けることになる。

父にってしまった・・・

ある日
弟を撃破した父は

無謀にも
僕に勝負を挑んできた!!


バカか! なんでだよ!!

心の中でそう叫んだ!


もはや
父との力の差は

僕のへたくそな演技では

ごまかせないほど開いていたのだ。

    

   

ボソっと言った。

その時の表情を
僕は決して忘れることができない。


5千円もらった。

なんでだろう・・・寂しかった。


父が大嫌いだった。

父が憎かった!!!

でも 

い父は見たくない!


僕が人生の岐路に立つたびに

そう父は言っていた。


 
当時の僕は

親なんだから、当たり前だろ!

と思ってしまっていた。

でも
この立場になって
自分でお金を稼ぐようになって

この言葉の
さを知ることになる。


さんざん悪態をついてきた。
さんざん困らせてきた。
さんざん怒らせてきた。


それにもかかわらず

なんで
汗水垂らして
時には命を危険にさらして
稼いだ大事なお金を

僕のために使ってくれたのか。



もし僕が

当時の僕の父だったら

あなたのように振る舞う自信がないよ。


すごいよ。

すごいよヤジ!

やはり
あなたは僕にとって

れの対象なんだよ。
遠に・・・

だからさあ、オヤジよ。

僕が
実家に帰るのを待ち遠しがるな!


よく僕に

出ていけ!!!

って言ったじゃないか。  


美味しそうに
バームクーヘンを頬張るな!


昔あんなにも
甘いものが嫌いだったじゃないか!


でもさあ、オヤジよ。


ずっと元気でいて下さい。


そして

僕をずっと畏れさせて下さい。

作:帰ってきた兼好法師
Twitter:@Kenkohoshi_R

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