これが赤ちゃん・・・

ぬいぐるみが
布団から顔だけ出して
寝ているようなそんな感じだった。

全く動かない。

寝ていた・・・

この日は
学校にいる時から
何かそわそわしていた。

楽しみで!!!!

その期待は裏切られなかった!


めちゃくちゃかわいい!

母をとられるという
ジェラシーなどあろうはずがない・・・

それだけ
新しくやってきた
二番目の弟を愛おしく感じた。


病院でガラス越しに見た
彼よりリアルだった!

当たり前だけど。 

病院で見た

父に連れられて
病院へ母の見舞いにいった。

なんかいつもと違う感じ・・・

なんか気恥ずかしかった

水分が
不足していたのであろうか?

ちょっと
母の口が臭かった・・・


後日
生まれたばかりの弟を見に行った。

あれだよ!と父が言う。


なんかピンと来なかった。

たくさんの
赤ちゃんがガラス越しにいた。

何か動物園にいる
動物を見ているような感じだった。


世界中の赤ちゃんのみなさん!

ごめんなさい。

僕には
そう見えてしまいました・・・     

っちにおいで!

赤ちゃんが
はいはいするようになる。

僕と弟は
自分の方へ来させようと
争った・・・

こっちこっちだよ!

赤ちゃんは
ニコニコしながら
近づいてくる!

めちゃくちゃカワイイ!  

赤ちゃんと一緒にいる
変さを知った日

赤ちゃんと
二人きりで留守番をした。

突然
赤ちゃんが泣きだした!

いつものことだ・・・

いないいないばあっ!

変顔をしたり・・・

いろんなことをしたり・・・



僕なりに頑張ったつもり。

でも
全然ダメだった・・・

だんだん
イラついてきた!

手を出したくなる
衝動を必死で抑えながら


うるさい!

うるさいんだよ!!!


何度も
赤ちゃんを怒鳴ってしまった。


かわいかった
思い出がほとんど。

でも
あの体験は
今でも頭にこびりついている。

僕は
子育ての大変さを
垣間見ただけに過ぎない。
   
24時間赤ちゃんを
気に掛けなくてはならない苦労は

    ・・・想像だにできない。  

性は育てるもの?

それは
もともとあるものでない。

母性は育てるものなのだ!

と聞いたことがある。


元カノが言っていた。

うち、子どもとか赤ちゃん苦手。
どう接していいか分からない・・・



昔の家族は
子どもがたくさんいた。

だから
赤ちゃんと接する機会が多かった。

そこで
母性が育てられたのだ
とある学者は言っていた。


おままごともそうなのかな?

これも
母性を育てる役目があったのかな?


そんな彼女ではあったが

子どもができた
お姉さんが実家に里帰り。

赤ちゃんと接する機会ができた。


すると
彼女は家に帰るのが楽しみになった。

ミルクをあげたり、おむつを替えたり

喜んでやっていたみたいなのだ。  

赤ちゃんが
帰ってしまった時の
落胆ぶり・・・

僕は彼女の変貌に驚いた!

これが母性が育つということなのか!
  
僕は
ふさぎ込んでいる彼女に言った。

現実に引き戻すために・・・

すると
彼女は呆れたように言った。

なんか違うと思った・・・   

れの舞台にて

僕とその赤ちゃんは
腕を組んでいた・・・

先ほど
彼の上司が
彼の研究成果を賞賛していた。

僕では理解できない言葉を
並べてね・・・

彼は
もう赤ちゃんではない。

立派な大人になっていた。
 
お色直しのため
披露宴の会場を一旦退場する。

そのエスコート役に
僕ともう一人の弟が選ばれた・・・
サプライズで!

兄弟3人で退場した。


弟を先導するのは

あの日以来かな・・・

その時はもちろん
そんな感傷には浸ってない。

あまりに突然のことで。

ま、眩しい・・・  

スポットライトが!(笑)

そのくらいです。
その時感じたのは

今、振り返っています!(笑)

との買い物

二つ先の駅にある
大きなデパートに彼を連れていく。

しっかり手をつないでね。

なんか
お父さんになった気分だった!

本屋に行く。

好きな本があったら言いなよ。
兄ちゃんが買ってあげるから!


母から
もらったお金なのに偉そうに言う。


彼はこれ!と指をさす。

じゃあ、これ買おうね。
   

僕が満足した気分になった。


でも
その彼も僕の先を行ってしまった・・・
  

やんぬるかな。(笑)  

第四九段

作:帰ってきた兼好法師 
Twitter:@Kenkohoshi_R

併せて読んでもらえると嬉しいです!

こんな内容です

皆さんが最後に兄弟喧嘩(取っ組み合い)をしたのは、いつですか?そのファイナルバトルで僕は2歳下の弟に敗れたんです。弟に勝てるものがなくなってしまった僕の悲哀を綴りました。